最強のコンビふたたび 冒険王ビィト1-13

王道にして最高のドラクエ漫画である、ダイの大冒険。
私はとにかくこの漫画好きで、小さい頃から何度も読み、そして幾度も技を真似た。

駅のホームでスーツを着たサラーリーマンが傘でゴルフスイングをするように、
小学生の私は傘を逆手に持ってアバンストラッシュを放った。

それこそ放った数なら、あの、かめはめ波より多いと思う。

それぐらいダイの大冒険に出て来る技はインパクトがあり、かっこよかった。
ブラッティスクライド、天地魔闘の構え、獣王会心撃、フィンガーフレアボムズ、そしてメドローア……

残念ながらこの漫画にはそれがまだ無いように思う。
ダイの大冒険と同じコンビである三条陸&稲田浩司による冒険王ビィトは、
真似したくなる技がない。
今作はどちらかというと武器と戦い方にこっている部分が多い。

ドラクエを下敷きにした世界観である前作より、自由度が高い分
基本的な技や魔法といったファンタジー部分の世界観の強度が
まだ構築できていない。

ただ、少年漫画王道の熱さは、紛れもなく本物である。
人物のドラマはひと味ちがう捻りを加えながら、
最後は直球で心を熱くさせられる。

まだイマイチ低空飛行感があるのは否めないが
魅力的な悪役、登場人物が揃い、ストーリーの道筋が見え始めてきたので、
これから盛り上がって面白くなってくる予感を感じる。

これからに期待。2016/11/14

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凄惨な暗黒時代 乙女戦争

舞台となるのはボヘミアで起きたフス戦争(1419 – 1435)最初期のボヘミア王国西部。

この漫画は、15世紀の中欧(ヨーロッパ)を大西巷一が描く、歴史漫画作品になります。

主人公である12歳の少女シャールカの住む村は、
聖ヨハネ騎士団による苛烈なフス派狩りにより蹂躙されてしまいます。

宗教派閥戦争です。かなり酷いです。
同じキリスト教であるはずが、異なる点があるために
憎しみ合い、潰し合うのです。

日本でも仏教同士の宗派でかなり凄惨な殺し合いが行われましたので
世界どこでも同じ現象が起きていたということですね。

唯一の行き残った主人公のシャールカは街道を歩いている途中、
行き倒れたところをある武装集団に救われます。

その集団は、数々の奇策と共に近代的な銃火器を使用し(火縄式マスケット銃など)を欧州史上初めて実戦投入したとして後世に名を馳せることになる傭兵隊長ヤン・ジシュカが率いる、ボヘミア最強の傭兵隊「トロツノフの隻眼巨人(キクロプ、kyklop)隊」でした。

とにかく凄惨、悲惨、暴力にあふれた時代であることがうかがえます。
騎士の時代から鉄砲の時代に変わる節目、城の攻城戦、
女性の扱い、中世の暗黒面を知ることのできる名漫画です。

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ